はじめに
こんにちは、水先ナビィです。
Vtuber活動で投げ銭やグッズ収益が出てくると、多くの方が「お金が入ってきた!嬉しい!」と喜ぶ反面、「これって税金どうするんだろう?」と不安になるのではないでしょうか。
実際、税金や収支管理を軽く見てしまうと後で大変なことになります。収益を申告しなかった場合、追徴課税や延滞金が発生するリスクもありますし、最悪の場合は活動自体が続けられなくなる可能性もあるのです。
でも安心してください。仕組みを理解していれば、税金は決して怖いものではありません。むしろしっかり管理することで活動の見通しが立ち、次のステップへと進みやすくなるのです。
Vtuber収益は「雑所得」?「事業所得」?
まず押さえておきたいのは、Vtuber収益の所得区分です。
雑所得:副業や趣味的活動としての収益。規模が小さい場合はこちらに該当することが多い。
事業所得:継続性・独立性があり、一定規模の収益を得ている場合。専業やそれに近い活動形態ではこちらが認められることがある。
例えば、月に数千円〜数万円の収益しかないなら雑所得扱いが一般的です。一方で、毎月安定して数十万円以上の収益を上げ、継続的に活動を行っている場合は事業所得と認められる可能性があります。
ポイント
どちらの扱いになるかは税務署の判断次第。
事業所得になると「青色申告」ができ、経費の幅が広がるメリットがあります。
雑所得でも確定申告義務が発生する場合はあるので注意。
確定申告は必要?
「いくらから申告が必要か」という質問をよく受けます。ここで大事なのは 収益金額ではなく、最終的な所得額 で考えることです。
会社員の場合:給与所得以外の所得が年間20万円を超えたら申告が必要。
専業やフリーランスの場合:所得控除を差し引いた後に課税所得がある場合は申告が必要。
「雑所得だから少額なら申告不要」と思われがちですが、年間を通じて合計20万円を超えるかどうかが基準になります。
収益の種類と課税対象
Vtuber活動では、収益源が複数に分かれます。どれも課税対象です。
スーパーチャット・投げ銭:YouTube、Twitch、TikTokなど
メンバーシップ・サブスク:月額課金収益
広告収益:動画再生による広告料
グッズ販売:ECサイトやイベントでの売上
企業案件:スポンサーからの報酬
いずれも「収入」として計上しなければなりません。金額の大小に関係なく「発生したら記録する」という姿勢が重要です。
経費にできるもの
収入があるなら「必要経費」も計上できます。代表的なものを挙げてみましょう。
配信に使うPC・マイク・オーディオインターフェース
配信ソフトや編集ソフトの利用料
モデル制作費用やイラスト依頼費用
通信費(ネット回線)や電気代の一部
グッズ制作費(委託した場合も含む)
宣伝広告費(SNS広告など)
ここで大切なのは「活動に必要かどうか」という基準です。私生活と明確に分けにくい費用は按分(例:家賃の一部を経費計上)という考え方も必要になります。
収支管理の基本ステップ
税金のためにも、日常的な収支管理は欠かせません。
ステップ1:収益の記録
プラットフォームごとの売上を月単位でメモ。
銀行入金額だけでなく「手数料を引かれる前の金額」も把握しておく。
ステップ2:経費の記録
領収書や利用明細を保管。
クレジットカード明細も証拠として役立ちます。
ステップ3:帳簿をつける
ExcelやGoogleスプレッドシートでもOK。
専用ソフト(freee、マネーフォワードなど)を使うと自動化しやすい。
ステップ4:年末に整理
総収入と総経費を集計。
所得額を出して、申告準備をする。
ナビィの小話
よくある話では、1年目に「スパチャで稼げた」ケース。税金のことを知らず、申告をしなかったため、後から税務署からお知らせが来てというのは聞いたことがありますよね。分からないからやらないは、絶対にNGです。安心して活動を続けられるようにしましょう。
青色申告という仕組み
個人で事業的に活動していると認められる場合、確定申告には「白色申告」と「青色申告」があります。
白色申告:簡単に提出できる反面、控除や特典は少ない。
青色申告:帳簿付けが必要だが、最大65万円の特別控除が受けられ、赤字の繰越なども可能。
もちろん、青色申告を選ぶべきかどうかは個々の状況次第です。ただ、Vtuber活動を「本格的に事業として続けていく」つもりなら、青色申告を検討する人も多いといわれています。
消費税や住民税との関係
住民税
活動で得た収入は、所得税だけでなく住民税にも反映されます。申告をすると自動的に計算され、翌年以降に支払い通知が届く仕組みです。
消費税
ある程度の売上規模(現在は年間1,000万円超)がある場合、消費税の課税事業者になることがあります。ただし、多くの個人Vtuberさんにとっては当面縁がない話かもしれません。
長期的に活動を続けるための収支管理
1. 通帳を分ける
収益が振り込まれる銀行口座を、生活用口座とは分ける。
プライベートと活動資金を混ぜないことで、収支が整理しやすくなります。
2. クレジットカードを分ける
機材やソフト購入用のカードを一枚作る。
明細を見れば「活動のための支出」が一目で分かるようになります。
3. 自動化ツールの活用
会計ソフトを使うと、銀行やカード明細を自動で取り込めます。
日々の手入力を減らすことで、無理なく続けられます。
見落とされやすい支出
消耗品:ケーブル、マウス、マイクスタンドなど。
ソフト利用料:配信ソフトの有料版、動画編集ソフト。
サブスクリプション:BGM・効果音サイトの利用料。
イベント参加費:展示会やオフ会の出展費用。
小さな出費も積み重なると大きな金額になります。記録を残しておけば「どれだけ活動に投資しているか」を自分でも把握しやすくなります。
税金と向き合う心構え
多くの人にとって「税金=怖いもの」というイメージがあります。ですが、実際には「活動の記録を整えて、ルールに沿って報告するだけ」です。
むしろ収支を整理しておけば、活動がどれだけ黒字か赤字か、何にお金を使っているかが見えるようになります。これは税金対策のためだけでなく、今後の活動戦略を立てる材料にもなります。
ナビィの小話
口座とカードを分け、収益は月ごとに表にまとめるだけで確定申告は楽になります。さらに「今月は機材に使いすぎた」「来月は広告費に回そう」といった判断ができるようになり、活動そのものが計画的に行えるようになりますよ。
EvoRevoHubが支援できること
税務相談そのものは専門家である税理士の領域です。ですが、活動者が日々の中で 「記録する習慣」や「収支を見える化する仕組み」 を整えることは、私たちのサポート範囲です。
収支管理フォーマットの提供(Excel/スプレッドシート版)
売上と支出の分類方法を解説するガイド
グッズ販売やECサイトでの売上レポート整理支援
税理士のご紹介
「お金の流れを整えるところまで」を支えることで、税務の専門家に相談するときもスムーズに進められるのです。
おわりに
収益化に成功した瞬間は、活動の夢が一歩現実になった証です。ですが同時に「数字を管理する責任」もついてきます。
所得区分を知る
確定申告が必要な基準を理解する
経費と収益をきちんと記録する
生活資金と活動資金を分ける
この積み重ねが、活動を長く続けるための土台になります。税金は“足かせ”ではなく、“活動の地盤を固める道具”なのだと考えてみてください。
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