こんにちは、水先ナビィです。
ジャンル選びは、はじめての大きな分岐点です。ここで迷う理由は単純で、「好き」と「伸びる」が必ずしも一致しないからです。結論から言うと、私は次の四つを基準にして決めるのがいちばん現実的だと考えています。
自分の熱量が長く維持できるか、2) 週次の生活リズムに馴染むか、3) 需要と競合のバランスが取れているか、4) 準備コスト(時間・お金・気力)が許容範囲か。
この四つを満たす“現実解”を探すのが、個人Vtuberの最短ルートです。以下、主要ジャンルごとに「どう始めるか/どこで差が付くか/典型的な失敗」を具体的に整理します。必要に応じて、関連する詳解は 「差別化の考え方:『声・企画・時間帯』の三本柱」 や 「配信スケジュールの作り方(無理なく続ける習慣)」、「サムネイル&タイトルでクリック率を上げるコツ」 で掘り下げてください。
ゲーム実況:最も人が多い海域でどう見つけてもらうか
ゲームは入口の広さが武器ですが、その分、埋もれやすい。鍵は「切り口」です。私は、次の五つの型から始めるのを勧めます。
新作・話題作の“初見体験”型:発売直後は検索ニーズが大きい。短期勝負で露出を取りにいく。
ニッチ名作の“発掘”型:競合が少ない。熱量が高い視聴者が見つかる。
チャレンジ・縛り型:明快な見どころを作れる(ノーダメ、RTA入門、縛りルール)。
参加型・視聴者巻き込み型:参加条件とルールを固定化し、毎週同時刻で習慣化する。
物語追走・考察型:物語重視ゲームで、章ごとに感想・考察を短尺化して拡散する。
始め方の実務はシンプルです。一本ごとの「見どころ」をタイトルに明示し、サムネは一目で“何の回か”分かるようにする(詳しくは 「サムネイル&タイトルでクリック率を上げるコツ」)。配信内では区切りごとにクリップ候補を声に出してマークを付け、終了後24時間以内に短尺か切り抜きを投稿する(「短尺動画・切り抜きで新規を取り込む方法」)。音量は声基準、BGMは小さめで固定(「BGMと音量バランスの基礎」)。
典型的な失敗は「人気タイトルをだらだら垂れ流す」「初回に設定でつまずく」「見どころを残さない」の三点です。最初の三配信は必ず本番前にテストし、OBSのプリセットを固めておくと事故が減ります(「配信ソフト(OBS等)の初期設定とテスト配信の方法」)。
雑談:準備八割。本番は“話題カード”をめくるだけにしておく
雑談は“軽く見えて重い”ジャンルです。トークが得意でなくても回せる設計にすれば続きます。私は雑談を次の四型に分けます。
テーマ特化型:毎回テーマを一つに絞る(例:深夜作業の集中術)。見出しを3点だけ事前に決める。
連載コラム型:毎週同じ枠で深掘り(例:インディーゲームの歴史、機材の小ネタ)。シリーズ化と相性が良い(「シリーズ配信で固定ファンを増やす」)。
相談・お便り型:募集フォームとタグを固定。読む順番と保留ルールを決めて回す(「コメント対応の基本ルールと心地よい距離感」)。
体験ログ型:今週の失敗談・学び・おすすめを三点だけ共有する。短尺化して拡散。
最重要の準備は「話題カード」。スマホのメモに、日々「タイトル(15字)→要点(3 bullet)」でストックするだけで、沈黙が激減します(「ネタ帳作り:日常をコンテンツ化する習慣」)。
失敗例は、テーマが散漫で“その回の価値”が見えないこと。雑談でもサムネにテーマをドンと載せ、冒頭30秒で「今日はこれを話す」を宣言するだけで離脱は下がります。
歌枠:音は“及第点で十分”。選曲と導線が数字を連れてくる
歌枠の最大の落とし穴は“機材泥沼”です。私は、最初は「聞き取りやすい音」を目標に据え、費用をかけずに整えることを推します。具体的には、単一指向のコンデンサーマイク+ポップガード+リスニング用ヘッドホンで十分(「マイクと音質改善の基本(初心者がやりがちな失敗含む)」)。リバーブは薄く、声を主役に。
伸ばす肝は選曲戦略と検索性です。
セットリストは“強い曲”を頭と終盤に。
タイトルへ曲名を先頭配置。概要欄にタイムスタンプ。
歌ごとにクリップ化してショートで流す。
著作権・カラオケ利用可否は事前確認(「著作権の基礎:配信で使っていいもの/ダメなもの」)。
喉のケア、キーの無理、長時間歌唱は事故のもと。短時間で密度を上げる方が、個人勢には現実的です。
ASMR:機材より“静けさ”。企画は“聴き手のルーティン”に寄せる
ASMRは専門性が高く、規約にも敏感です。まずは“静音環境”の確保が最優先。二窓の隙間テープ、マウスや机の制振、エアコン停止時間の設計など、家の静けさを作るだけで音質が跳ね上がります。
企画は「睡眠導線」「作業導線」のどちらを狙うかで分かれます。睡眠導線なら開始10分で音量・テンポを落とし、ループ性の高い音を中心に。作業導線なら一定のリズムと軽い囁き、1時間に一度だけ声の“印”を置く。バイノーラルマイクは後回しでも、空間感はパンで疑似的に作れます。
禁止事項・境界線はプラットフォーム規約を最新で確認(「配信プラットフォーム規約の基本とチェック方法」)。「曖昧な表現でグレーに踏み込む」は短命化の典型です。
学習/解説系:準備コストは高いが、積み上げが効く
勉強や解説は、検索に強く、再訪率が高い“資産枠”です。録画の台本化、図表の引用可否、ソースの明記など準備が増える代わりに、アーカイブが長く視聴されます。
おすすめは「入門シリーズ」+「最新トピック反応」。入門で土台を作り、最新ネタは短尺で早く出す。引用・引用元の扱いは厳格に(「著作権の基礎」)。声のテンポは普段より一段ゆっくり、要点は三点に圧縮し、章ごとに“結論→理由→一言”で締めると離脱が減ります。
決め方の手順:30日プロトタイプで“勝ち筋”を見つける
私は、ジャンルを机上で決め切るよりも「30日で小さく回してみる」方法を勧めます。
週2回×4週=8回。候補ジャンルを2つ選び、交互に試す。
各回のKPIは三つだけ。①平均視聴時間、②コメント率(チャット/視聴)、③再訪者の有無(名前を見覚えられたか)。
配信直後に「良かった3つ/直す1つ」をノートに残す(「初配信から次につなげるための『振り返りノート』」)。
この8本で“手応え”のある方に寄せていく。ここで重要なのは、数字より「自分が続けたいか」。熱量がないジャンルは、あとで必ず折れます。
需要と競合の見立て:時間帯と「被り」を避けるだけで変わる
同じジャンルでも、時間帯が違うだけで景色は変わります。社会人リスナー狙いなら平日21時開始は王道ですが競合過多。夜型リスナーなら23時台、朝活勢なら7時台の“空き帯”に寄せると見つけられやすい(「時間帯による視聴傾向とベスト配信時間」)。
また、近しい層の“被り”を避けるだけでも露出は改善します。仲間内でスケジュールを共有し、曜日で棲み分ける。固定の習慣を作ると、視聴者は「その時間はあなたの船に乗る」ようになります。
伸ばしたいなら1位を取ろう
いずれの活動でも、何故あなたの配信を見に来るのか?という観点が必要となります。
雑談やゲーム配信では、皆さんより有名な方やプロゲーマーが活発に活動しています。
そんな中、あなたの配信を見てくれるのはなぜですか?
例えば、日本で一番強いFPSプレイヤーの配信はファンが集まるのはイメージできますよね?
単純に、同じ内容を日本で10番目に強いFPSプレイヤーが配信していても、差がつきます。
では、実際どうなのかというと、FPSはそこそこ上手で、トークが面白いでも勝ててしまいます。
総合力で、選ばれている例ですね。
EvoRevolutionHubでは、得意な事の掛け算をお勧めしています。
例えば100人に一人くらいの得意な事があるとします。
それが3つあれば、100万人で一位になれます。4つあれば、日本で一位です。
1分で絵をかいたら100人中1位が取れるでもいいんです。
特定のゲームで、100人中1位が取れるでもいいんです。
ゲームをして、ハイライトを1分で絵にしていく配信等組み合わせていくことで、
あなたでないと出来ない配信になっていきます。
よくある落とし穴と回避策
なんでも屋化:毎回ジャンルが変わり、誰も“何を見に来ればいいか”分からなくなる。→ シリーズ一本を軸に、他は週1のスパイスに。
長時間垂れ流し:新規が入りづらい。→ 1本60〜120分で見どころを明示、後で切り抜きを必ず出す。
権利ミス:音源・画像の無断使用。→ 出典・利用規約を先に確認(「著作権の基礎」)。
音量事故:声が小さい/BGMが大きい。→ 毎回、録画30秒で確認(「BGMと音量バランスの基礎」)。
コメント過多で崩壊:拾いすぎて主題が迷子。→ ルール宣言と“後半まとめ拾い”で整理(「コメント対応の基本ルールと心地よい距離感」)。
自己診断ミニワーク:三つの問いで仮ジャンルを決める
紙かメモを用意して、次の三問に即答してください。
何も準備なく60分話せるテーマは何か(3つ書く)
週に確実に捻出できる配信時間はいつか(曜日・時間を具体名で)
30日間、同じ企画を続けるとしたら苦にならないのはどれか
三問の交差点にあるものが、今のあなたの“仮の主戦場”です。ここにシリーズを一本立て、他ジャンルは実験枠に回す。これが最初の3か月を乗り切る合理的なやり方です。迷いが残るなら、「Vtuberに向いている人/向かない人」 や 「始める前に考える3つの質問(目的・時間・リスク)」 を合わせて読み直し、生活リズムと照合してください。
それでも迷うときは
ジャンル選びは「好み」と「戦略」の折衷です。自分一人では主観に引っ張られがちなので、第三者の視点を入れると決めやすくなります。たとえばEvoRevolutionHubに相談すれば、生活の制約、機材の現状、声質や話速の特徴まで含めて“初月の勝ち筋”を具体案に落としてくれます。外注や依頼の線引きも含め、無理なく回る設計を最初に固めておくと、三か月後の手応えがまるで違います。
ジャンルは“永遠の決定”ではありません。最初の30日で仮説を立て、次の30日で深掘りし、三か月目でシリーズ化する。海は広いですが、地図を持って小さく航路を刻めば、必ず港は増えていきます。ここで挙げた型と手順を土台に、あなたの一番続く海域から出航してください。
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